映画「レイン」(2002)
あらすじ
生まれつき耳の聞こえないコン。彼はバンコクという大都会で身寄りもなく疎外されて育ってきた。コンが射撃場で掃除の仕事をしているとき、客として来ていた殺し屋ジョーと恋人のオーム。この出会いがコンの殺し屋としての人生の入り口となる。
そんな彼が、薬局屋で働くフォンに恋をする。友情そして恋と今まで持ったことのない、人との関係を知り始めたコンだが、ジョーが殺されたことで復讐と彼女への愛情との葛藤に苦しむことになる。そして最後に彼が選んだ道は・・・。
原題「Bangkok Dangerous」
この作品は2000年にタイで公開されたタイ映画。日本公開は2002年。監督は香港出身の双子の兄弟、オキサイド・パンとダニー・パン。
役名と俳優は、
コン:パワリット・モングコンビシット
フォン:プリムシニー・ラタナソパァー
オーム:パタラワリン・ティムクン
★フォンはタイ語で「雨」の意味。
モデルとなった事件
1995年4月11日に実際に起きた暗殺事件がる。作中コンが日常的にこなす殺しの中で、最も重要な暗殺として描かれているのが、この事件をモデルにした暗殺だ。作中で流れるニュース映像は実際のニュース映像を挿入。撮影も実際の現場で行い事件を再現している。
実際に起きた事件では、約1カ月後に殺し屋(4人組)が逮捕され、終身刑に。首謀者と思われた人物が1999年に暗殺されている。
予告編
作品が大量生産され、優れた作品が埋もれていく
優れた作品がヒットするとは限らない。作品の知名度は宣伝費で決まると思うからだ。この作品は主人公が耳の聞こえない設定であるため、セリフが非常に少ない。手話も一切ない。しかし主人公のコンが、今何を感じ何を考えているのかが痛いほどよく分かる。コンだけでなく、他の登場人物についてもそうだ。映像(色)と音楽(音響)が彼らのセリフそのものなのだ。やたらと「声」のセリフで説明する作品にはうんざりだ。
何気なく映っているヤモリや虫、クモの巣といったものも暗示的に使われており、この作品に関しては、「素晴らしい」という表現では表現しきれない。
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