映画「青の炎」(2003)
あらすじ
母(秋吉久美子)と妹(鈴木杏)の3人で暮らしていた高校生の秀一(二宮和成)。しかし10年前に母と離婚した男、曾根(山本寛斎)が家に住み着いたことで、それまでの平和な生活が一変。暴力的な曾根から家族を守るために、秀一は曾根の殺害を計画。そして実行するのだが・・・。
寒色である青色を基調にした映像が、静かで冷めた印象を持つ秀一の姿と重なる。決して自分の本心を明かさない秀一。友達にも家族にも・・・。本心を話せるのはカセットテープだけ。そして1つの嘘(秘密)を隠すために、更なる嘘を重ねなくてはならなくなる。秀一を追いつめることとなる山本刑事(中村梅雀)と、最後の取調べで交わす2人の会話に胸が締め付けられる。複数の感情が混在する、なんとも言えないラストの紀子(松浦亜弥)の表情にも、胸が苦しくなる。
原作は貴志祐介の小説「青の炎」、監督は蜷川幸雄、音楽は東儀秀樹。
予告編
関連記事