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映画「セブン・イヤーズ・イン・チベット」(1997)

あらすじ

 1939年、登山家ハインリヒ・ハラーブラッド・ピット)は妊娠中の妻を残し、世界最高峰の制覇を目指してヒマラヤ山脈へと向かった。ところが第二次世界大戦の勃発により、彼はイギリス領であるインドでイギリス軍の捕虜となる。捕虜収容所から登山家仲間のペーター(デヴィッド・シューリス)らと共に脱出、決死の逃避行の末にチベットの聖地ラサへとたどり着く。好奇心旺盛な少年ダライ・ラマとの交流を通して、彼が見た激動のチベットの姿とは・・・。

 原作は、ハインリヒ・ハラーの著書「チベットの七年」。

 

 

「逃げる」から「向き合う」へ

 妻から逃げるようにして、ヒマラヤ山脈へと向かったハラー。捕虜収容所でも仲間に溶け込もうとはせず、脱出後も単独での逃走を選ぶ。途中で偶然ペーターと合流し、チベットの聖地ラサで共に過ごすことになるのだが・・・。ここでも、ペーターと1人の女性をめぐって疎外感を感じることとなる。そんな彼が少年ダライ・ラマとの交流の中で、少しずつ変化していく姿が描かれている。物事に対して「逃げる」から「向き合う」へ、変化する姿だ。

 

西洋との文化の違い

 ハラーが自身の新聞記事を自慢気に見せるシーンがあるが、それを見せられたチベット人女性のセリフが印象的だ。「西洋では、あらゆる意味で頂点を極める人が英雄。私達の理想は自我を捨てること。目立つことが重要ではないの。」

 この辺りのセリフは、映画「SPEC~結~」やドラマ「スーパーナチュラル」にも通じる点である。

 ミミズを殺さない理由や、砂で描かれる曼荼羅など、チベット文化を知ることが出来る作品でもある。

 

予告編

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チベット問題とチャールズ皇太子

 昨年の10月に中国の習近平国家主席が英国訪問の際、バッキンガム宮殿でエリザベス女王が歓迎の公式晩餐会を主催したが、チャールズ皇太子は欠席している。チャールズ皇太子は中国の人権問題や対チベット政策に批判的で、チベット仏教の最高指導者ダライ・ラマ14世を支持。ダライ・ラマ14世とは長い付き合いがあり、2008年8月に開催された北京オリンピックには出席しない旨、「フリー・チベット運動」に書簡を送付したことさえある。フリー・チベット運動は、中国のチベット自治区における人権弾圧などに抗議して中国政府を非難している団体だが、チャールズ皇太子はこの団体の支援者でもある。

 また1999年に当時の国家主席だった江沢民氏が英国を訪れた際も、江氏主催の晩餐会を欠席していた。

 

出典:産経ニュース2015.10.16「チャールズ皇太子習近平氏の訪英を『冷遇』~バッキンガム宮殿の公式晩餐会を欠席」/YAHOO!JAPANニュース2015.3.2「ウィリアム王子訪中~中国の思惑は?」

 

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