ウェイワード・パインズ 出口のない街 シーズン1 あらすじ/感想
第1話 偽りの理想郷
第2話 守るべき掟
街で使用されている紙幣が全て1988年以前に発行されたものであることに気付いたイーサン。今は2014年だが、ビバリーは今が2000年だと言う。数週間前に分かれたケイトに街で再会するが、彼女は明らかに老けていた。彼女にとってイーサンとの再会は12年ぶりなのだ。この街の住人は時空を超えてしまった人々なのだろうか?それとも・・・。
街の掟
1)街を出るな、2)過去を話すな、3)以前の人生の話はするな、4)電話には必ず出ろ。
第3話 忍び寄る魔の手
他州ナンバーの車に忍び乗り、街からの脱出を試みるイーサン。しかし到着したのは謎の施設の中だった。その施設の中でホコリまみれの妻の車を発見する。病院で目覚めたイーサンに家族の退院を知らせる謎の電話が入る。そしてパムの言う「家」に帰ったイーサンは、妻のテレサと息子のベンと再会するのだが・・・。
ポープの言葉
「真実を知ろうなんて、やめた方がいい。想像を超えるおぞましさだ。」
第4話 奇妙な新生活
保安官は街に来る前の住民の経歴を知ることが出来る。ポープの後任として保安官となったイーサンはベンが通う学校の教師メーガンが催眠療法士だったことを知る。不動産会社で働くピーターが落書きをしたことを問題視し、処分を求めるパム。彼を隠すため森へ向かうイーサンだが、ピーターがとった行動は・・・。
ロバート・フロストの詩
「私は壁を造る前に、この壁を造る目的を尋ねた。」
ピーターは街からの脱出を試みた経験がある。その彼が森で壁を前にしたときイーサンに言った詩だ。
「我々を囲うため?何かを遮るため?」
第5話 全てが明かされる時
ベンが学校で教わった街についての真実は、驚くべきものだった。壁の外へ出ることに成功したイーサンは、何かに襲われる。そして信じられない光景を目にすることになる。テレサは仕事で家を紹介した男から、奇妙な話を聞かされる。イーサンとテレサもまた、街の真実に近づきつつあった。
第6話 選ばれた者たち
ピルチャーから街の実態を聞かされたイーサン。彼は真実を住人に話すべきだと考えるが、ピルチャーはそれを否定する。真実を話せば街は崩壊すると・・・。街を出ようと壁の破壊を企てるグループの情報があり、共に街を守って欲しいと頼まれる。一方ケイトはハロルドと共に何かを企んでいる。真実を「知る者」と「知らない者」とでは、世界の見え方に違いが生じる・・・。
第7話 反逆の始まり
壁の破壊を阻止しようと捜査を進めるイーサン。グループのリーダーを突き止めた彼は、真実を話し壁の破壊を止めるように言うが信じようとはせず、洗脳されてしまったのだと考える。学校ではベンやエイミーたちが、自分たちの重要な役割について授業を受ける。エイミーはベンとの距離を徐々に縮めていく。
第8話 暴走する天才
反乱グループが仕掛けた爆弾によりベンとエイミーが負傷。犯人4人を逮捕したものの逃走した者がおり捜査は続けられる。グループが爆弾を密かに作れたのは、内部に裏切り者がいるからだと考えたピルチャーは、パムに調査を行わせ報告させるのだが・・・。自由と安全は両立しないと考えるピルチャーの監視が、さらに強化されることになる。
第9話 裏切り者には制裁を
逮捕した犯人を処刑しない保安官のイーサンに対し、不満を持つ者が出てくる。そして入院していたエイミーの容体が急変。病院に集まった生徒たちから、保安官を処分するようベンに求める声が挙がるが、処分はしないと答えるベン。その結果、街の未来の担い手を自負する若者ジェイソンたちが、私的な制裁に走ることになるのだが・・・。
第10話 救世主
イーサンが住民に街の真実を話したことで、ピルチャーが街全体の電源を切ってしまう。それにより住民たちは危険にさらされることに・・・。イーサンやケイトたちは住民を地下室へ避難させるため行動を開始する。
予告編
全話観終わって
模型の街
第4話くらいまでは、タイムトラベル・時空に関係する話だと思っていた。只それだけではスッキリしない違和感のようなものは感じていた。「ウェイワード・パインズ」という街の真実が明かされたとき、オープニングの模型の街の意味が理解できたように思う。
真実を話さない理由
真実を皆に話すべきだとするイーサンと、それを否定するピルチャー。真実を話さないのは住民の命を守るためだと説明するピルチャーの話には、ある一定の説得力があった。あまりにも現実離れした、突飛な事実を受け入れるのは容易ではないからだ。年齢が高くなればなる程その傾向は強くなる。しかし、ピルチャーの最後の行動を目にしたとき、彼に問いたくなった。真実を話さなかったのは、「住民を守るため?自分自身を守るため?」
鏡
子供は大人の姿を映す鏡だと言うが、この作品ではそれが表現されていると思う。掟を忠実に守り制裁を行ったジェイソンの姿は、これまで街を監視・制裁といった恐怖で支配してきたポープやピルチャーの姿そのものだ。
第4話でピーターの処分に関してイーサンは、次の様な内容のことを言っている。もし自分がピーターを処分しなければ、他の誰かが実行することになる、と。ポープやピルチャーがいなくなっても、ジェイソンのように誰か代わりが現れるのだ。鏡に映る対象がいなくなっても、鏡はなくならない。やがて鏡が映される対象となり、新たな鏡が生まれる。歴史は繰り返されると言われる原因も、この辺りに答えがあるのかもしれない。
映画「始皇帝暗殺」より
政「わしを殺しても誰かが同じことをする。わしでなければ、そちかもしれん。」
映画「ミュンヘン」より
アヴナー「殺して何になる?より凶悪な後継者が現れるだけだ。」
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