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映画・ドラマ・アニメなど、作品について書いています。

映画「FRIED DRAGON FISH/フライド・ドラゴンフィッシュ」(1996)

あらすじ

 誕生日プレゼントに1匹の魚をもらったナツロウ(浅野忠信)。彼が欲しかったのは「スーパーレッド」と呼ばれる魚で、プレゼントされた魚は別のものだった。データバンク会社のオペレーターであるプー(芳本美代子)は、1カ月間だけ探偵事務所へ派遣される。そこで社長の相田(酒井敏也)を指導するのだが、依頼人の情報を入力中にエラーが発生。依頼人の名前はトーマス・アーウィング。生物学者である彼の研究施設から1匹のドラゴンフィッシュがいなくなり、それを盗んだ人物としてトビヤマ(大口広司)の名が挙げられている。相田は盗まれたドラゴンフィッシュが裏ルートで時価1千万円すると言われる「スーパーレッド」だとにらんでおり、それを聞いたプーは事件に首を突っ込むことに。そして1匹の魚をめぐり事件は思わぬ方向へ・・・。

 監督は「undo」、「スワロウテイル」、「リリイ・シュシュのすべて」、「ヴァンパイア」の岩井俊二

 

 

深夜ドラマ「La Cuisine

 この作品は1992年~1993年に深夜放送されたTVドラマ「La Cuisine(ラ・キュイジーヌ)」全24話の最終話として作られ、放送された作品のようだ。1996年に「PiCNiC」と同時上映という形で劇場公開されている。正式なタイトルは「FRIED DRAGON FISH THOMAS EARWING'S AROWANA」のようだが、アロワナ(AROWANA)の英名はドラゴンフィッシュ(DRAGON FISH)。

 

1匹1千万円の魚?

 前回紹介した映画「冷たい熱帯魚」の中でも1匹1千万円の魚が「ビンタン」の名で出てきた。実際にはビンタンではなく赤いアロワナだが、「スーパーレッド」と呼ばれるものなのかどうかは分からない。「冷たい熱帯魚」も「FRIED DRAGON FISH」も熱帯魚マニアにとっては1千万円出してでも欲しい魚としてではなく、ビジネスとしての初期投資の意味合いが大きい。

 

映画で活躍する俳優たち

 約20年前の作品で作中に出てくるPCや携帯電話、服装など時代を感じさせるデザインだが、物語や人物設定、ストーリー展開は時代に関係なく楽しめる内容だ。出演者は浅野忠信光石研田口トモロヲなど映画を中心に活躍されている方々で、若かりし日の姿が収められている。酒井敏也の頭が髪で「ふさふさ」だったり、別の意味(?)でも貴重な映像を楽しむことが出来る。

 浅野忠信が演じるナツロウは各国を転々とする殺し屋。日本に不法入国してから部屋の外へは1歩も出ていない。ナツロウの冒頭と最後のシーンでの冷たい目が印象に残る。私は切れ長の目をした俳優が好きなのだが、彼もその1人だ。特に若いころの浅野忠信の目はたまらなく好きだ。

 

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映画「ニキータ」的な要素

 最初のタイトルに入るまでの映像や音楽の雰囲気が少し映画「ニキータ」に似ていると感じた。「パクリ」という意味ではなく「風味」がする、といった程度だ。他にもユーモアなど「ニキータ」好きの私の気持ちをくすぐる要素があり、「ニキータ」が好きな人は、きっとこの作品も気に入ると思う。

 

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