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ウェイワード・パインズ/シーズン2 第3話「昔々 ある街で・・・」

あらすじ

 アビーが姿を消し、壁の外に調査隊を送ろうと考えるジェイソン(トム・スティーヴンス)。彼はピルチャー(トビー・ジョーンズ)の計画書に従い、人口を増やし壁の外でも暮らせるようにしようとしている。そんな時、ピルチャーを殺した人物として、街外れの古い家に幽閉されていたパム(メリッサ・レオ)が、ジェイソンの家に現れる。彼を導かせて欲しいと頼むパムだが、彼女には目的があった・・・。

 第3話では、第一世代のリーダーとして街を支配しているジェイソンの生い立ちが徐々に明らかになっていく。

 

ハワイには多くの事実がある

 復帰(?)したパムは病院でテオ(ジェイソン・パトリック)と会う。シーズン1で初対面のイーサン(マット・ディロン)に見せた不気味さは、テオの前でも健在だ。テオはパムと話す中で、自分がハワイで拉致された時にパムもハワイにいたことを知る。そしてパムは「ハワイには多くの事実がある」と謎めいたことをテオに言う。テオはその言葉に隠された「事実」を探るように、パムの家を訪ねることに・・・。

 

「掟」で縛られた街で育つということ

 第一世代に課せられた重要な役目は、子供を作ることだ。子作りについての授業が進められる中、ルーシーが「卒業まで相手は決めないのでは?」とメーガン(ホープ・デイヴィス)に質問する。「公式にはそうだけど、待てなかった人もいる」と、妊娠中の生徒を指さしていく。授業の途中で4人の女子生徒が外に呼ばれるのだが、その中にルーシーも含まれていた。未経験の彼女たちに勉強するよう冊子を渡すためにメーガンが呼び出したのだが、呼び出されたルーシーから出た言葉は「何かの罰ですか?」。

 

パムとメーガン

 同じ未来を夢見た2人のはずが、いつしか違うものを見るようになっていた・・・。自分たちの間違いに気付き、修正しようとするパム。一方のメーガンは正しいことをしていると信じ、計画通りに街作りを進めようとしている。パムが行おうとしている修正方法には問題があるが、計画とは違う事態が起きても計画通りに進めようとするメーガンの姿勢は、計画の邪魔となる要素の排除へと繋がっている。アビーの研究も「排除」を目的とした行為の1つだ。

 

天然痘に対する反応

 会議中にテオとメーガンが部屋に入ってくる。天然痘ウイルスがラボから盗まれたことを伝えると、CJ(ジャイモン・フンスー)が直ぐに反応し椅子から立ち上がる。しかし第一世代のマリオ、ケリー(ケイシー・ロール)、ジェイソンの3人は椅子に座ったままだ。話しを続けるテオが、感染の疑いがある人物に対し「隔離する」と言った瞬間、ケリーが直ぐ様立ち上がり離れる。この時点で既にマリオも立っていた。そしてメーガンが「私たちを殺す気ね」と言ったところで漸くジェイソンが事の重大性を理解し立ち上がる。天然痘を知るCJと知らない第一世代とでは反応のタイミングが違うのだ。同じ第一世代でも反応のタイミングが違うが、彼らが何歳で街に来たかが関係しているのかもしれない。

 

テオの父親の話し

 テオがレベッカ(ニムラト・カウル)に自分の父親について話す場面がある。街には「以前の人生の話はするな」という掟があるため、街に来る前の過去について語られる場面は少ない。殆どの住民は拉致され街に連れてこられた人々だ。語られることのない彼らの人生に、ピルチャーが奪ったものが何であるかが隠されている。それがよく分かる場面だ。

 

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